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おばママ出産奮闘記


「高齢初産…まぬけとの出会い」



私は不妊治療の末、1999年に40歳で出産しました。

妊娠中,「高齢出産」をネットで検索しましたが、
当時はリスクだけがやたら 強調された
ネガティブな内容や、個人サイトしか見つかりませんでした。

私に限って本当に無事な出産ができるのだろうか・・・。
不安にいっそう拍車がかかったのを覚えています。

孤独な高齢妊婦時代を過ごし、出産。 晴れてイキイキママに
なり 子育てを 楽しもう としたのもつかの間でした。

我が子がとても育てにくい子どもとわかり落ち込んだのです。
とにかく癇が強く、生後7、8ヶ月でお昼寝をしなくなり、
夜もひどい時は2、30分起きに目が覚める子でした。

当然のように同じ月齢の子どものママと接触を試みました。
覚悟はしていましたが、全員一回りかそれ以上年下でした。

ママの年齢は違っても子どもは皆新品の赤ちゃんです。
子どもの話にはうなずくところが多くてそれなりに楽しかったとは思います。

が、お付き合いが密になるにつれ、毎日のように若いママさんたちと会って、
お部屋で延々と何時間も日が暮れるまで、または日が暮れても
おしゃべりをし 続け、団体でおでかけするのが、だんだん苦痛になってきました。

やはり極端に年齢差があれば、微妙に話題が違ってくるし、お互い遠慮もあります。
ついに居心地の悪さを認めざるを得ませんでした。

みなさん、いい方で「そんな年に見えない」「若く見えるわよ」と
言ってくれましたが、「そんな年」と言われること自体、
本当に自分は高齢なんだな、と改めて認識したのでした(笑)

高齢出産であるがゆえの育児へのプレッシャー。
将来の体力・経済的不安、やがて近い将来やってくるであろう両親の介護問題。
常にアタマの隅にとどまっていたこれらの問題は、
ついに若いママたちと本音で語り合うことはありませんでした。

もっとも団体で知り合わずに、小人数のグループだったら、
年齢差があっても、もっと親しくなれたかもしれませんが。

一方、実家の親には一度たりとも子どもの世話をお願いしたこともなければ、
高齢出産の愚痴をこぼしたこともないにもかかわらず、
「覚悟して高齢で生んだのだろうから、弱音を吐くな」とキツイ口調で釘をさされました。

頼みの綱の主人からは「他の母親はみんな明るく頑張っている」と言われて、
私の疲れた心を理解してもらえず、逆にどっと疲れていくのでした。

近くに親戚も親きょうだいもいません。帝王切開の回復もままならぬうちから
起き上がって満身創痍で必死に過ごした産後。睡眠不足の体をひきずるようにして
夢中で育児と家事をこなしていた日々。

こんなに頑張っても、壁はあるし、人からはいろいろ言われる・・・

そんな時、不妊科のお医者さんが妊娠中に言った言葉を思い出しました。
「やっと出産にこぎつけた人は産後ウツになる確率が高いので、
絶対に思い出して私のところに戻ってきなさい」
私は「何故?」と繰り返したけれど、「過去のデータからです」と言うばかり。

幸い治療には行かなかったものの、あの時の女医さんの言葉の意味が今わかります。
周囲の「おめでとう」ムードとは裏腹に、あらゆる場で「マイノリティ 」であり、
我道を進む・マイペースで生きる、という私の信条もゆらぎにゆらいでいました。

そんなとき、「他にも高齢ママがたくさんいるはず。
みんなどのようにして 育児をこなしているのだろう?」と思いました。
砂を噛むような殺伐とした気持ちで、再びパソコンと向かい合う日々が始まりました。

そして、やっとたどりついたのが「まぬけクラブ」です。
「カンペキだわ!!!」と心の中で叫んでいました。

中を覗いてみたら、いるわいるわ、私と同じような高齢ママがウヨウヨと
大勢で群れをなして楽しそうにおしゃべりをしていたのです。

試しに新人のご挨拶をしてみました。
ほとんど瞬間的といっていいほどの速攻レスが来るではありませんか。
みなさんの暖かい歓迎の言葉に狂喜したと言っても過言ではありません。
育児で疲れてボロボロの心にみなさんの言葉の一つ一つがじんわり沁み込んできました。
同じような年齢だから話のタネにも尽きず、今では毎日が
「まぬけくらぶ」で始まり、「まぬけくらぶ」で暮れます。

信じられないことですが、時には「まぬけ」の笑い話が一日中アタマから抜けずに
一人ほくそえむこともありました。笑いはまぬけから、悲しみもまぬけでぬぐえます。
何とありがたいことでしょう・・・。こうして私の心は癒されていったのです。

現実の世界に向かうエネルギーも だんだんと取り戻していくのが自分でもわかりました。
今まで頑張っても「よくやっている」と評価すらされない日々でした。
母親ならば滅私奉公で当たり前、覚悟の高齢出産だから疲れるのも自業自得。
これらの絶望的な気持ちを一気に汲み取ってくれたのが「まぬけ」と会員の皆さんだと思います。

枯れるようにうつむいていた私の気持ちは一気に前向きになりました。
しかもありがたいことに、育児の悩みから体調の不安までありとあらゆる方面 で
専門知識や暖かいハートを持ち合わせたママたちが、相談にのってくれたのです。

みんな、経験したことだから、これから経験することだから、
そして同じ女性だから、 喜びも痛みも同様にシェアできる。
自分の気持ちをオープンにでき、 人の気持ちも我がことのように、シェアできる。

実生活では、時間と物理的空間の制約があり、なかなか育児中の高齢ママが
探すことができない、でも、心から渇望している人間関係を具現化してくれる。
それが「まぬけくらぶ」の素晴らしさであると確信しています。

これからもまぬけに参加して、会員の皆様方たちと一緒に育児の今と将来を語 り、
そして子どもを含めた家族と自分のあり方を探していきたいです。